飛行機は狭い谷へと突っ込むようにして高度を下げていく。 村である。谷の奥に村が見え、学校のグランドのような広場が目指す滑走路のようである。その色からして、どうやら舗装してないようだ。 グングンと近付いていく...と、これから着陸しようというのに滑走路上にはチラホラと人の姿が見えるではないか。いよいよ距離が近付くにつれ、それが滑走路の石拾いをしている人達だと判った。 「ホントかよ〜」不安が募る。 堪らず、村の方に視線を移すと民家の裏手、谷の斜面にはなんと樹木に覆われるようにして飛行機の残骸が・・・。村のメインストリートからは見る影もないだろうが、上空からは丸見えなのである。 普段は滅多に祈ることなどない私であるが、この時ばかりは極めて自然に無事着陸を祈った。 |